シロアリは木を主食とする昆虫です。
シロアリは光を嫌うので木の表面に出てくることがないため、普段目にすることはありません。
ちなみにシロアリというとアリの仲間と思っている方も多いと思いますが、実はあの黒い嫌われ者…Gokiburiの仲間です。
そして仲間だと思われがちなクロアリがシロアリにとっての天敵になります。見た目や行動はクロアリに非常に近いため勘違いしそうになりますが、住宅にとってははるかに厄介で迷惑な存在なのです。
多くの方が大切な住まいを長く綺麗な状態に維持するために、定期的なメンテナンスは怠ることができません。
台風や積雪に対してしっかり対策を行っているという住まいは非常に多いのですが、実は住まいの安全を脅かすのは自然災害だけではありません。
発見に少しでも遅れれば住宅全体の耐久性を著しく低下させ補修も難しくなる「シロアリ」被害に関してご紹介します。
日頃の点検、予防・対策で被害を防ぐことができますのでしっかり理解し大切な住宅を守りましょう。
シロアリは様々な種類がいますが、日本には20種類前後が生息しています。
そのうち家屋に被害をもたらすシロアリは主に
①ヤマトシロアリ(北海道北部を除く、ほぼ全国に分布)
②イエシロアリ(関東以西以南に分布)
③アメリカカンザイシロアリ(全国に点在)
④ダイコクシロアリ(奄美大島以南などに分布)
シロアリは1年中発生しますが、一部のシロアリが羽アリとなって4月~7月巣から飛びたちます。
普段はシロアリに気づかなくてもこの時期に羽アリを発見し、シロアリの存在が分かる人も多いです。
◆木材を食い荒らし、建築物の歪み・傾きなど不具合を引き起こす◆
シロアリによる主な被害は建築物の木材への食害です。 食害とは、木材をシロアリたちが食い荒らすことで、建築物の歪みや傾きなどの不具合を引き起こすことです。 なぜ木材を食い荒らすのかというと、シロアリが木材に含まれている“セルロース”を栄養としているためです。
◆基礎部分が被害にあうと、震災で倒壊しやすくなる◆
シロアリによる被害を受けるところは、家具やダンボールなども対象になりますが、主な建築物の食害箇所は、柱や床束、土台などの木材などです。 これらは建築物を支える大事な基礎部分ですので、この基礎部分が被害に遭ってしまうと自然災害で倒壊しやすくなります。自然災害で倒壊した家屋の多くがシロアリの被害にあっていたとの報告もあります。 地震や台風が発生しやすい日本において、特にシロアリの被害には慎重にならなくてはいけません。
シロアリ被害に遭ってからでは駆除するためのコストがかかってしまうため、シロアリ被害を予防するのが第一です。
建物の周りに放置してあった木材を食い荒らし、よりよい場所を求めて家の床下に侵入するケースが多くあります。不要な木材があれば、すぐに撤去するなどの対策をとり、シロアリの侵入を未然に防ぐことが大切です。
シロアリ対策は「事後的な対応」よりも「事前の予防」のほうがさまざまな意味で効果的といえます。
近年の新築住宅は、建築時に地面から1mの高さまで建築基準法で定められた防蟻処理を行っています。薬剤の効果も5年ほどなので、5年に1度はシロアリ点検は必要です。
また、リフォームの際には壁や床を外すことも多く、シロアリの点検や駆除には最適なタイミングです。
もし、シロアリの被害に気づかずにリフォームをすると、せっかくのリフォームが台無しになることがあります。住宅のリフォームの際には長く使うためにも、ぜひシロアリのチェックも忘れないようにしましょう。新築でもリフォームでも、専門家にお願いするのが安心です。
シロアリの特性を知り、しっかりと対策をすれば、長持ちする家づくりが可能になります。そして、万が一シロアリの被害に遭った場合も、どのように駆除すればいいかを知っておけば安心です。
お困りごとがございましたら、お気軽にご相談ください。